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漫画を使ったマーケティングとは?費用や手順を解説!

漫画を使ったマーケティングとは?費用や手順を解説!

漫画を使ったマーケティングでは、「広告を出してもなかなか見てもらえない…」「商品やサービスの魅力をもっとわかりやすく伝えたい!」といった悩みを解決できます。
SNSや広告、ランディングページ(LP)などで漫画を活用すれば、商品やサービスの認知度向上や購入率アップにつながります。

その根拠については、以下で詳しく解説していますので、ぜひ一読してみてください。
ここでは主に、漫画を使ったマーケティングのメリット・デメリット、費用の相場、運用までの手順を詳しくご紹介します!

漫画を使ったマーケティングとは?

漫画を使ったマーケティングとは、商品やサービスの魅力を「漫画」という視覚的かつストーリー性のある手法で伝えるマーケティング手法です。
文章や写真・動画広告と比べて、直感的に理解しやすく、最後まで読んでもらいやすいという特徴があります。

漫画は視覚的にわかりやすく、ストーリー性を持たせることで読者の共感を生みやすいのが特長です。
この効果の根拠となるのが、「画像優位性効果」です。画像優位性効果とは、文字よりも画像のほうが情報の伝達能力が高く、学習や記憶にも優れているという心理現象のことです。

教科書に挿絵が使われていたり、漫画形式の参考書があるのをご存知でしょうか?
これらは、画像優位性効果が学習効果にも有効であるとされているためであり、実際に教育現場でも活用されています。

これほど効果が認められている手法を、マーケティングに活かさない手はありません。
特に、日本では漫画文化が深く根付いており、老若男女を問わず親しみやすい媒体であるため、広告の「読み飛ばし」を防ぎやすいという点も大きな強みです。

企業はこの漫画を使ったマーケティングの特性を活かし、商品紹介やブランディングなど、さまざまな形で漫画を活用しています。

広告漫画活用事例

漫画を使ったマーケティングの活用事例を簡単に紹介します。

商品・サービスの紹介漫画:使い方やメリットをストーリー仕立てで説明

企業のブランディング漫画:企業の歴史や理念を親しみやすく紹介

SNS広告漫画:インパクトのある短編漫画で興味を引く

営業資料やLP(ランディングページ):文字が多くなりがちな資料を、漫画でわかりやすく補足

漫画を使ったマーケティングの種類

漫画を使ったマーケティングには、いくつかの種類があります。ターゲット層や商品特性に応じて、適切に使い分けることが重要です。
「誰に」「何を」「どのように」伝えたいのかを明確にしたうえで、最適な手法を選びましょう。

漫画の種類特徴主な活用場所
ストーリー漫画共感を生むシナリオ型SNS・LP・広告
解説漫画難しい内容をわかりやすく企業サイト・BtoB商材・LP
4コマ漫画短くてシェアされやすいInstagram・X(旧Twitter)
ビフォーアフター漫画効果を直感的に伝えるLP・広告・店頭POP
コラボ漫画信頼度・拡散力UPSNS・ブログ
動画漫画動きと音声でインパクト大YouTube・TikTok・広告

① ストーリー漫画:「共感を生むストーリー」で商品やサービスの魅力を伝える!

  • 主人公が悩みを抱えている → 商品と出会う → 解決!という流れ
  • 読者が感情移入しやすく、記憶に残りやすい
  • 美容・健康・教育・BtoC商材に向いている

活用例
教育:塾や教材を通して夢を叶える
健康食品:疲れやすい主人公がサプリメントで元気になる
転職サービス:ブラック企業で悩んでいた人が理想の職場に出会う

② 解説漫画「難しいことをわかりやすく伝える」ために活用!

  • 商品の成分や仕組みを、漫画を使って簡単に説明
  • 専門知識が必要なサービスでも、親しみやすく伝えられる
  • BtoB商材や医療・金融・IT系のサービスに向いている

活用例
医療:治療中に気を付けるべき内容などを解説
ITサービス:クラウドシステムの仕組みを簡単に解説
保険商品:難しい保険プランをマンガで比較・説明

③ 4コマ漫画・イラスト「短くてインパクト大!」SNSで拡散されやすい形式

  • 1話完結の短いストーリーで手軽に読める
  • ユーモアやオチをつけると、シェアされやすい
  • Instagram、X(Twitter)、TikTok向け

活用例

オリジナルキャラ認知:「企業キャラクターの人気獲得」
ファッション    :「服選び→コーデ診断でおしゃれに!」
生活用品      :「掃除が面倒→このアイテムで時短!」

④ ビフォーアフター漫画「商品やサービスの効果」をダイレクトに伝える!

  • 使用前の悩み・問題 → 商品を使う → 劇的な変化を描く
  • LP(ランディングページ)や広告で使われることが多い
  • 業務に課題を感じている担当者向けに訴求

活用例

業務効率アップ:「サービスを活用して時短に!」
ホワイトニング:「黄ばんだ歯がピカピカに!」
アプリ    :「DLすればお得に!」

⑤ 漫画動画:より視覚的にインパクトを与える!

  • 静止画の漫画をスライドショー風に動かしたり、フルアニメにしたりする
  • YouTube広告やInstagramのリール動画で活用される
  • 音声・ナレーションをつけるとさらに効果UP

活用例

YouTube広告:「この商品を使うとこんな未来が待っている!」
展示会   :「来場者の呼び込みに」
自社サイト :「サービス内容が受動的に訴求できる」

⑥コラボ漫画「人気の漫画家やインフルエンサー」とコラボして発信すると効果大!

  • 有名な漫画家やイラストレーターが体験漫画を描く
  • 影響力のある人が発信することで信頼感がアップ
  • SNS・ブログ・YouTubeとの相性が良い

活用例

インフルエンサーの体験レポートを漫画で紹介
・人気イラストレーターがサプリメントの効果を体験漫画にする
・芸能人やYouTuberとのコラボ漫画で話題を作る

漫画を使ったマーケティングの効果的な理由

① 視覚的にわかりやすい

人間の脳は、テキストよりも視覚情報を処理するスピードが圧倒的に早いといわれています。
そのため、文字だけの広告よりも、画像を使った広告の方が、瞬時に内容を理解しやすいというメリットがあります。
さらに、画像に文字を加えた「漫画」であれば、その効果は絶大です。

たとえば、下記の2つを比較してみましょう。

テキスト・図のみ投資の基礎、メリットについて文字で説明
漫画広告ストーリーを通じて投資をわかりやすく解説

どちらが直感的に伝わるかというと、漫画の方がわかりやすく、イメージも湧きやすいでしょう。

② 感情に訴えやすい

漫画には、登場人物の表情やセリフを通じて、読者の共感を引き出す力があります。
商品を紹介する漫画広告の場合、
「お客様の悩み → 解決 → 成功」 のストーリーを作ることで、読者に「自分にも当てはまりそう!」と共感してもらいやすくなります。

実際に、心理学的にも「ストーリーがある情報の方が、人の記憶に残りやすい」とされています。
単なるスペックの羅列よりも、感情を動かすエピソードを漫画で表現することで、より強く印象に残すことができます。(引用:ニッセイ基礎研究所より

③ 最後まで読まれやすい

マーケティングにおいて、「最後まで読んでもらうこと」の重要性は言うまでもありません。
テキスト広告や動画広告は、以下のような理由で最後まで読まれにくい傾向があります。

  • テキスト広告:長文になると途中で飽きられてしまう
  • 動画広告:インパクトや興味を引く要素がなければ、垂れ流しやスキップされる可能性が高い

一方で、漫画には以下のようなメリットがあります。

  • 文字よりも情報伝達が早く、読者が「次の展開が気になる」と感じやすい
  • 動画よりも親近感を与えやすく、インパクトも残しやすい。また、漫画を動画に変換することで、動画広告のメリットも取り入れられる

テキストでは「飽きる・疲れる」、動画では「興味が湧く前にスキップされる」といったデメリットがありますが、漫画であれば、読者はストレスなく自然と最後まで読み進めてしまいます。

昨今では、LINEマンガやWebtoonなどの普及により、スマートフォンで気軽に読める短編漫画広告の効果がますます高まっています。

④ SNSで拡散されやすい

漫画は「面白い!」「共感できる!」と感じられたときに、SNSでシェアされやすいコンテンツです。
特に、X(旧Twitter)は拡散性が高く、企業が商品PR漫画を投稿して“バズる”事例も多く見られます。

また、拡散力こそXに劣るものの、Instagramとの相性も良好で、一度にXよりも多くの画像を投稿できるという利点があります。例えば、以下のようなテーマの漫画は拡散されやすい傾向があります

  • 「日常あるある」をテーマにした漫画(例:「リモートワークあるある」「ダイエットの失敗談」など)
  • 「お役立ち情報」をテーマにした漫画(例:「知って得する節約術」など)

こうした漫画は、共感を呼ぶことで拡散されやすく、その結果として商品やブランドの認知度が向上する効果が期待できます。

専門的な内容も伝えやすい

ITサービスや金融商品、医療関連など、専門的で難しい内容も、漫画を使うことでわかりやすく説明できます。

  • 「新しいITシステムの導入メリット」 → ビジネスマンが困っている場面から始まり、解決策としてシステムを紹介するストーリーにする
  • 「投資商品の仕組み」 → お金の悩みを持つキャラクターが、投資の基礎知識を学んでいくストーリーにする

このように、専門的な内容を「同じ悩みや課題を持つ人に伝わりやすい形に落とし込める」のが、漫画の大きな強みです。

漫画を使ったマーケティングのメリット・デメリットまとめ

メリット

視覚的にわかりやすい文章だけの広告よりも直感的に理解しやすい。
感情に訴えやすいキャラクターの表情やストーリー展開によって、共感を生みやすい。
最後まで読まれやすいテキスト広告よりも興味を引きやすく、最後まで読まれる確率が高い。
SNSで拡散されやすい面白い・共感できる漫画はシェアされやすく、話題になりやすい。
専門的な内容も伝えやすい難しい概念や商品説明も、漫画を使えばわかりやすく表現できる。

デメリット

制作コストがかかるプロの漫画家に依頼する場合、一定の費用が発生する。
制作期間が長いテキスト広告よりも、完成までに時間がかかる。
ターゲットによっては効果が薄いサービス内容や一部業界では、漫画が受け入れられにくいことがある。
ブランドの世界観と合わない可能性高級感やフォーマルなイメージを重視するブランドには、不向きな場合がある。
内容が伝わらないと逆効果ストーリーが分かりづらいと、関心を持たれず、かえって悪印象を与えることもある。

漫画を使ったマーケティングの費用

漫画を使ったマーケティングの費用は、依頼先、漫画家の経験や知名度、漫画の種類、ページ数、カラーの有無などによって大きく異なります。費用は数万円〜300万円以上と幅広いため、目的や予算に応じたプランを選ぶようにしましょう。

制作内容費用の目安特徴
1ページ漫画1万円~10万円WebサイトやLPで使われることが多い。有名漫画家だと高額に
短編ストーリー漫画(5~10P)10万円~100万円商品の魅力をしっかり伝えたい場合に有効
長編漫画(10P以上)50万円~300万円企業ブランディングや冊子向け。デザインや印刷費も加算
アニメーション漫画30万円~500万円動画広告やYouTube向け。アニメ制作費用が加算される。

費用を左右する要素

  • 漫画家の知名度・スキル → 有名な漫画家ほど高額になる
  • カラーの有無 → フルカラーは制作時間がかかるため高額になる
  • ページ数 → ページが多いほど高額になる
  • 依頼先 → 企業に依頼するとディレクション費が加わる
  • 修正回数 → 大幅な修正があると追加費用が発生する

費用を抑える方法

  • フリーランスの漫画家に依頼 → クラウドソーシング(ココナラ、ランサーズ等)を活用して、経験や知名度、補償を削る
  • シンプルなデザインにする → 作画コストを抑える
  • ページ数を減らす→ 作画コストを抑える
  • モノクロにする → 作画コストを抑える

コストを抑えすぎると漫画の効果が半減する危険性もある!

ページ数の削減やデザイン費など、制作費を過度に抑えすぎると、本来伝えたい要素が不足したり、漫画の魅力が半減するリスクがあります。予算次第ではありますが、一定のクオリティを担保できるように調整する必要があります。

特に、商材と漫画家の絵柄や演出の相性を誤ると、その後のすべての工程に悪影響を及ぼす可能性があるため、十分に注意しましょう。

漫画を使ったマーケティングを運用する手順

1.目的とターゲットを決める → 何を伝えたいか?誰に届けたいか?
2.ストーリーと構成を考える → 共感しやすく、分かりやすい内容に!
3.漫画の制作を依頼する → フリーランス or 制作会社を選ぶ
4.配信・運用する → SNS・Webサイト・チラシなど適した媒体で配信
5.効果測定・改善する → 数値を分析し、次の戦略に活かす!

① 目的とターゲットを明確にする:「何を目的とするのか?」

【目的の例】

・新商品の認知度アップ → 新発売の化粧品を知ってもらう
・使用イメージを伝える → 「この商品を使うとこんなに変わる!」と実感を持たせる
・成分や効果を分かりやすく説明 → 難しい成分の説明を、漫画でやさしく伝える
・競合との差別化 → 「なぜこのブランドなのか?」を漫画で表現

【ターゲット設定の例】

・20代女性(トレンド重視・SNS好き)
・30代女性(肌悩みあり・スキンケアにこだわる)
・40代以上(エイジングケア・品質重視)

ストーリーと構成を決める「共感」や「ビフォーアフター」を活かした構成

【王道ストーリーパターン】

  1. 悩みを提示(共感を生む)
     例:「最近、肌がくすんできた…」「メイクが崩れやすい…」
  2. 解決策の提案(商品登場)
     例:「この化粧品なら、こんな効果がある!」
  3. 使用後の変化(ビフォーアフター)
     例:「すごい!肌がトーンアップした!」
  4. 行動喚起(購入につなげる)
     例:「今なら〇〇キャンペーン実施中!」

具体的な漫画のパターン

悩み解決型    → 例:「乾燥肌に悩む女性が、この化粧水を使って改善!」
商品レビュー型  → 例:「インフルエンサーが実際に使ってみた!」
ストーリー仕立て → 例:「自分に自信が持てる肌を手に入れた!」

③ 制作方法を決める(漫画のスタイルを選定):広告漫画の絵柄は商品やターゲットの性別年齢によって大きく変わる

化粧品は「美しさ」や「清潔感」が大切なので、漫画の絵柄の選定も重要です。

【絵柄の例】

・リアル系イラスト(高級感・エイジングケア向け)
・可愛らしいデフォルメ系(SNSで拡散しやすい)
・美容雑誌風の上品なタッチ(高級ブランド向け)

【制作方法の選択肢】

漫画制作会社に依頼(プロに任せて高クオリティ)
フリーランスの漫画家に発注(SNS向けならリーズナブルに制作可能)
社内で制作(デザインチームがある場合)

配信・運用方法を決める:「どこで配信するか?」で、ターゲットへのリーチが大きく変わる!

配信先ターゲットの例おすすめの漫画形式
Instagram・TikTok20代女性・トレンド層20代女性・トレンド層
X(旧Twitter)20~30代・話題性重視短編漫画(1~3P)
LINE広告30~40代女性1ページ完結漫画
YouTube広告幅広い層アニメーション漫画
公式サイト・LP興味を持った人向け詳細なストーリー漫画(4P~10P)
店頭POP・パンフレット店舗来店者印刷用の1P漫画

【ポイント】
SNS向けは「短くインパクト重視」
LPやチラシ、公式サイトは「じっくり読める詳細版」

⑤ 効果測定・改善:チェックする指標

SNSの反応     → いいね・シェア・コメントの数
購入率(CVR)   → 漫画経由での購入者数
滞在時間      → LPでどれくらい漫画が読まれたか
アンケート・口コミ → 実際のユーザーの反応

【改善の例】

広告の反応が薄い場合は、ストーリーやビジュアルを見直すことで共感や印象を高めることができます。CTA(行動喚起)が弱いと感じたら、特典やキャンペーン内容を追加し、読者が行動しやすいように工夫しましょう。

また、CV(コンバージョン)に至ったユーザーへのヒアリングを行えば、効果的だったポイントが明確になり、改善に役立ちます。あわせて、競合の広告や業界のトレンドにも目を向け、内容や表現を柔軟にアップデートすることも重要です。

漫画を使ったマーケティング成功のポイントまとめ

・ターゲットに合ったストーリーと絵柄を選ぶ
・短くても分かりやすい内容にする
・SNSでの拡散を狙うなら共感・面白さを重視
・分析データを活用し、PDCAを回して改善

漫画を使ったマーケティングは、視覚的なわかりやすさや共感を生みやすいという特長を活かし、認知度の向上や購買率のアップに貢献します。

漫画の種類・費用・配信先を適切に選定することで、最大限の効果を得ることができます。

ただし、制作コストや工数を削りすぎると、クオリティが下がってしまう可能性があるため注意が必要です。また、漫画を制作して配信すれば終わりではなく、効果検証と改善の継続も重要であることを忘れないようにしましょう。