- #広告漫画コラム
PR漫画とは?PR漫画のメリットと作り方


PR漫画は、企業や商品、サービスの魅力を漫画形式で伝えるプロモーション手法です。ストーリー仕立てで情報をわかりやすく届けることで、広告色を抑えながら親しみやすさを演出し、幅広いターゲット層への認知拡大に効果を発揮します。SNSやWeb、チラシなどさまざまな媒体で活用され、視覚的に訴求力の高いコンテンツとして注目されているPR漫画について解説します。
目次
PR漫画とは?
PR漫画とは、企業や商品の宣伝・プロモーションを目的として作られる漫画のことです。
PRはパブリックリレーションズ(Public Relations)の略で、簡単に説明すると「組織と人間が良い関係を築くための考え方や行動」を指します。PRは、アピールやプロモーションのような広告に近い意味で使われることが多いですが、厳密には微妙に異なります。つまり、PR漫画とは「漫画を使って企業とお客様の間で良い関係性を築こう」とするものです。とはいえ、日本では「広報」という便利な言葉に訳されることが多く、この微妙な違いを上手に「お客様に認知してもらうための手法」と表現するのが一般的です。
PR漫画では、ストーリー仕立てで情報を伝えることで、広告色を抑えつつ、読者の関心を引きやすく、老若男女問わず高い効果が見込めます。以下では「漫画を使ってお客様に商品やサービスを認知してもらうための手法」についてご紹介していきます。
PR漫画と漫画プロモーションの違い
PR漫画と漫画プロモーションは、いずれも漫画を活用した企業のコミュニケーション手法ですが、その目的やアプローチに違いがあります。
▼PR漫画(パブリックリレーションズ漫画)
PR漫画は、企業が商品やサービスの認知拡大や顧客との関係強化を目的として制作する漫画です。自社のSNSやホームページ、PRツールなどで活用され、視覚的な訴求力や親しみやすさを活かして、複雑な情報をわかりやすく伝える手段として利用されます。
▼漫画プロモーション
漫画プロモーションは、漫画という媒体を通じて商品やサービスの販売促進を図る施策を指します。これは、広告用漫画やレポ漫画など、さまざまな形式で展開され、ターゲット層に合わせたキャラクター設定やストーリーを通じて、商品やサービスの魅力を効果的に伝えることが可能です。
PR漫画の目的
PR漫画の主な目的は、商品やサービスを認知してもらうことです。さらに細かく分けると、以下のようなものがあります。
- 魅力を伝える:商品やサービス、ブランドの魅力をわかりやすく伝える。
- 親しみやすく:ターゲット層に親しみやすい形で情報を届ける。
- 拡散してもらう:SNSやWebサイトでの拡散を促す。
テキストだけでは伝わりづらい内容や、写真では表現しづらい情報も、漫画を使うことで解決できます。また、気軽に閲覧しやすく親しみやすいことから、拡散もしやすいです。
注意が必要なのは、PRとプロモーションを混同しないことです。購買意欲の向上などを目的としてしまうと、PRではなくプロモーションになってしまうので注意しましょう。
PR漫画のメリット

1.わかりやすさ
漫画は視覚的に情報を伝えるため、文字だけの広告よりも理解しやすく、商品やサービスの魅力を効果的に伝えられます。
2.記憶に残りやすい
ストーリー性のある漫画は読者の印象に残りやすく、情報の定着率を高めます。
3.親しみやすさ
漫画は幅広い年代に親しまれており、ターゲット層に合わせたキャラクターやストーリーを設定することで、読者に親近感を持ってもらいやすくなります。
4.SNSやWebでの拡散効果
漫画はSNSでシェアや拡散されやすく、多くの人に情報を届ける手段として有効です。
PR漫画の使い方
PR漫画は、さまざまな場面で活用できます。媒体は紙でもデジタルでも可能で、チラシやDM、Web、SNS、動画プラットフォームなど多岐にわたります。
(1) WebサイトやLP(ランディングページ)で使用
PR漫画を企業の公式サイトやLPに掲載することで、訪問者が短時間で内容を理解しやすくなります。
- サービスの利用方法を説明する漫画
- 商品の特徴やメリットを伝える漫画
- 会社の理念やストーリーを紹介する漫画
(2) SNSでの発信
X(旧:Twitter)、Instagram、FacebookなどのSNSで漫画を投稿し、フォロワーにアピールする方法です。特に「縦スクロール形式の漫画」はスマホで読みやすく、拡散されやすいです。
- 商品の開発秘話や裏話を漫画にする
- ユーザーの体験談をストーリー仕立てにする
- 新しい活動の告知として活用する
(3) チラシやパンフレットに掲載
紙媒体のチラシやパンフレットに漫画を掲載すると、視認性が高まり、興味を持ってもらいやすくなります。
- 店舗で配布するPR用チラシに漫画を掲載
- 展示会やイベントで配るパンフレットに活用
(4) 動画やアニメーションとして活用
漫画を元にアニメーション動画を作成し、YouTubeやTVCMなどで活用することもできます。近年ではTikTokのようなショート動画のプラットフォームが人気で、YouTubeでもショート動画が大きく取り上げられています。
- 企業のプロモーション動画に漫画を使う
- 商品紹介の動画をストーリー仕立てにする
(5) メールマガジンやブログ記事に掲載
テキストばかりのメルマガやブログ記事の中に漫画を入れると、読み手の関心を引きやすくなります。
- 会員向けメールで漫画を使ってサービスを紹介
- ブログ記事の冒頭に漫画を入れて興味を持たせる
PR漫画の作り方
PR漫画を作成する方法には、大きく分けて「自社で作る」方法と「外注する」方法があります。ここでは2P漫画チラシ(デザイン込み)制作を想定して費用と期間を算出します。
項目 | 社内制作 | 外注 |
費用 | 社内リソース次第 | 10~40万円 |
期間 | 社内リソース次第 | 約1ヶ月 |
クオリティ | 社内のスキル次第 | プロ品質 |
柔軟性 | 高い(修正しやすい) | 低め(修正費用発生) |
手間 | 大きい | 小さい |
▼自社で作る場合
社内にイラストレーターや漫画家がいる場合、自社でPR漫画を作成することも可能です。コストを抑えつつ、社内の意向を反映しやすいというメリットがあります。一方で、専門的なスキルが必要であり、制作に時間がかかるというデメリットもあります。
1.企画・構成(1~2週間)
目的を明確化(商品・サービスの魅力、ターゲット設定)
伝えたいメッセージを整理
ストーリーやコマ割りのラフ案作成
2.シナリオ作成(1~2週間)
シナリオライターまたは担当者がセリフ・ナレーションを作成
社内でフィードバックを受けながら修正
3.ラフの作成・修正(1~2週間)
シナリオを基にラフ漫画を作成。社内でフィードバックを受けながら修正
4.作画(1~2週間)
ペン入れ→着色
吹き出しやセリフの配置
5.最終調整・納品(1週間)
全体チェック(誤字脱字・表現の最終確認)
必要に応じて修正し、社内承認を得る
▼社内制作の費用
シナリオ作成(社内人件費):1~3万円
イラスト制作(デザイナーの工数):1~10万円
ソフト費用(Adobe Photoshop・Clip Studio等):1~3万円
▼外注する場合
広告漫画家や制作会社に外注する際のメリットとデメリットについて、以下にまとめます。
- メリット:クオリティが高く、スピーディーに制作できる。
- デメリット:コストがかかる、依頼内容の調整が必要、制作期間の確保。
1. 制作会社・クリエイター選定(1~2週間)
制作会社・フリーランスをリサーチ
依頼内容(ページ数、テイスト、納期)を整理
見積もり・契約
2. 企画・構成(1~2週間)
ヒアリング(伝えたいこと、ターゲット、イメージ)
漫画のプロットやラフ案の提案
修正を経て決定
3. シナリオ・作画(1~2週間)
シナリオライターが脚本作成
絵コンテ(ネーム)作成
ラフ→ペン入れ→着色
修正対応
4. 納品(1週間)
最終確認・調整
外注費用の目安
漫画作画:1ページ3~10万円(2Pなら6~20万円)
チラシデザイン費:5万~15万
追加修正費用:1回1~5万円
合計:10~40万円(ページ数・依頼先による)
期間:4~7週間(約1~1.5ヶ月)
どちらを選ぶべきか?
▼社内で作るべき場合
- 社内に漫画制作ができる人材がいる
- コストを抑えたい
- 社内で完結させたい
▼外注すべき場合
- 高クオリティを求める
- 社内にリソースがない
- いろいろ相談しながら進めたい
PR漫画を外注する時の依頼先

PR漫画の外注先として、以下の選択肢があります。
1.漫画制作会社

- 特徴: プロの漫画家や編集者がチームで制作を行い、高品質な作品を提供します。
- メリット: 企画から納品まで一貫した対応が可能で、経験豊富なスタッフによる安心感があります。
- デメリット: 費用が比較的高額になる傾向があります。
2.フリーランスの漫画家

- 特徴: 個人で活動するプロの漫画家に直接依頼する方法です。
- メリット: 費用を抑えやすく、作風にこだわった依頼が可能です。
- デメリット: スケジュール調整や品質管理が必要で、希望の漫画家を見つけるのが難しい場合があります。
3.クラウドソーシングサイト
- 特徴: オンラインプラットフォームを通じて、複数のクリエイターから提案を募る方法です。
- メリット: 多様な提案を比較検討でき、予算や納期に合わせた選択が可能です。
- デメリット: クリエイターのスキルや経験にばらつきがあり、品質の見極めが必要です。
4.広告代理店やマーケティング会社
- 特徴: 広告戦略の一環として、漫画制作を含むプロモーションを総合的に提案・実施します。
- メリット: ターゲット分析や市場調査を踏まえた効果的な漫画制作が期待できます。
- デメリット: 費用が高額になりがちで、漫画制作単体での依頼が難しい場合があります。
PR漫画を作る時の注意点

PR漫画は商品やサービス、ブランドの魅力を伝えるためのコンテンツですが、適切に作らないと効果が薄れたり、最悪の場合には逆効果になったりすることがあります。
以下のポイントに注意することで、効果的なPR漫画を制作できます。
1. ターゲットを明確にする
誰に向けた漫画なのかを明確にし、読者に響く内容にしましょう。ターゲットが不明確だと、配信先とマッチせず、受け入れられない可能性があります。最悪の場合、煩わしい通知として受け取られてしまうこともあります。
2. ストーリーを工夫する
読み手が共感しやすいキャラクターやストーリー、面白さのある展開を取り入れましょう。キャラクターが定まっていない、ストーリーや展開が矛盾している場合、読者に不信感を与えることがあります。企業の魅力を伝えるPR漫画のクオリティが低いと、企業の信用を損なうことにもつながります。
3. 伝えたい情報を簡潔にまとめる
伝えたいポイントを明確にし、情報過多にならないように注意しましょう。多くの情報を詰め込みすぎると、伝えたいポイントがぼやけ、ダラダラと長いPR漫画になってしまいます。簡潔で分かりやすい内容を心がけることで、読者に効果的にメッセージを伝えることができます。
4. 視覚的に分かりやすくする
セリフやコマ割り、カラーやデザインを工夫し、一目で理解できる構成にしましょう。読み手のことを考え、読みやすく、見やすく、分かりやすいデザインを心がけることが重要です。単に絵が上手い、色使いが綺麗といった要素だけでは、視覚的に分かりやすいとは言えません。
PR漫画は外注したほうが安い?
PR漫画の制作を外注するとコストがかかるイメージがありますが、必ずしも高額になるわけではありません。社内制作時の人件費を考慮すると、外注費と大差ない場合もあります。
プロの漫画制作会社は、豊富な経験と確立された制作フローにより、効率的に作業を進めることができるため、スムーズに高品質なPR漫画を提供することが可能です。
一方、社内に漫画制作のスキルを持つ人材がいない場合、内製しようとすると時間や手間がかかり、結果的にコストが増加することもあります。適切な外注先を選定することで、効率的かつ高品質なPR漫画を制作できます。予算や社内リソースを考慮して、最適な制作方法を選びましょう。
FAQ
PR漫画と漫画プロモーションの違いは?
PR漫画は、企業と顧客の良好な関係構築や認知向上を狙い、広告感を抑えながら情報を伝える漫画です。一方、漫画プロモーションは、ターゲットに合わせたキャラクターやストーリーで商品・サービスの販売促進を直接狙う手法となります。
PR漫画の使い方は?
PR漫画は、公式サイトやランディングページで商品の魅力を伝えるほか、SNS、チラシ、パンフレット、動画、メールマガジン、ブログなど多様な媒体で展開でき、読者の興味を引きつけ認知向上に寄与する優れたPRツールです。
PR漫画を作る時の注意点は?
PR漫画作成時は、ターゲット層を明確にし、読者に響くストーリーとキャラクター設定が不可欠です。情報は簡潔にまとめ、過剰な内容にならないよう注意し、セリフ、コマ割り、カラー、デザインなど視覚的な工夫で読みやすさと分かりやすさを確保することが大切です。