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広告イラストを仕事にしたい方は必見!気になる給料や仕事内容を漫画制作のプロが解説!

広告イラストを仕事にしたい方は必見!気になる給料や仕事内容を漫画制作のプロが解説!
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広告イラストの仕事に興味があるけれど、「実際にどんな仕事をするの?」「どれくらい稼げるの?」と疑問を持っている方は多いはず。本記事では、広告イラストの基礎知識から、実際の仕事内容、収入の目安、成功するためのポイントまでを詳しく解説します。さらに、現場で活躍するプロの視点から、広告イラストレーターとして求められるスキルや働き方の違いについてもご紹介します!

広告イラストの仕事に興味がある方の中には、「どのような仕事内容なのか?」「収入はどれくらいなのか?」と疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。本記事では、漫画制作のプロが広告イラストの世界をわかりやすく解説します。

フーモアでは、正社員広告漫画家、イラストレーターが在籍しており、さらに1200人以上の広告漫画家・イラストレーターが登録しています。

仕事内容や収入の実情はもちろん、成功するためのポイントや、魅力的な作品を生み出すコツまで、イラスト制作のプロが詳しく解説します。広告イラストの世界に興味がある方は、ぜひ一歩を踏み出してみましょう!

広告イラストとは?

広告イラストとは、商品やサービスを宣伝するためのビジュアル表現を指します。ポスター、チラシ、ウェブバナー、SNS広告、パッケージデザインなど、さまざまな媒体で活用され、視覚的なインパクトによって消費者の関心を引き、興味を持たせることが目的です。

単なるイラストではなく、広告のターゲットやメッセージを的確に伝える役割を担っており、クリエイティブなアイデアと技術が求められる分野です。広告の意図を深く理解し、効果的な表現を生み出すことが、広告イラストレーターに求められるスキルのひとつと言えるでしょう。

instagram掲載用ファッションイラスト

広告イラストが掲載される場所

広告イラストは、日常生活のさまざまな場所で目にする機会があります。外出先で何気なく視界に入るポスターや看板は、景観に馴染みつつも、ターゲットとなるユーザーの興味関心を引くよう工夫されています。

具体的には、バス・電車・タクシーの車内外、WEBサイトやSNSなど、日常的に接する多くの媒体で活用されています。さらに、広告専用に作られた「アドトラック」と呼ばれる移動型広告も存在し、企業が広告を効果的に届けるために、わざわざトラックを走らせるほどその価値が認められています。

広告イラストは、こうした多様な媒体を通じて、人々の関心を引きつけ、ブランドや商品を印象づける役割を果たしています。

広告イラストレーターの給料目安

広告イラストレーターの収入は、経験や働き方によって大きく異なります。以下は一般的な目安です。

  • 新米フリーランス:数千円~数万円(1案件)。クライアントを増やし、信頼を築くことが重要です。 
  • 中堅フリーランス: 数万円~数十万(1案件)。複数の安定した取引先を持つことで、収入が安定します。
  • トップクラスのフリーランスや企業契約者: 数十万~数百万(1案件)。実績や知名度が鍵となります。

働き方や実績によって収入は大きく変動しますが、スキルを磨き、着実にキャリアを積み重ねることで収入アップのチャンスを広げることができます。

広告イラストレーターになるのは大変?

有名な広告イラストレーターの一人である米山舞さんは、X(旧Twitter)で135万人以上のフォロワーを持つほど人気です。長野県出身の彼女は、東京デザイナー学院を卒業後、ガイナックスに入社し、5年間勤務した後、フリーランスとして活動の幅を広げました。代表的な作品には、アニメ『キルラキル』の総作画監督補佐や作画監督、『キズナイーバー』のキャラクターデザイン、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』のエンディング演出・作画監督などがあります。また、初音ミクGTプロジェクトの「レーシングミク2016ver.」のイラストも手掛けています。現在は、SSS by applibotに所属し、イラストレーターやアニメーターとして活躍するなど現在では有名広告イラストレーターと言って過言ではない人物です。

米山舞さんのインタビューによると、初任給は約1万円で、生計を立てるためにゲームをブックオフに売ったり、具なしの素麺を食べるなどの工夫をされていたそうです。

現在の華々しい活躍の裏には、多くの苦労があったことでしょう。一般的な正社員と比較して、広告イラストレーター一本で生活する道は険しく、狭き門と言えます。年収1500万円を超えるイラストレーターも存在しますが、高い評価を得るためには努力と才能の両方が必要です。

一方で、年齢や経歴に左右されない点は大きなメリットです。10歳でも60歳でも、経験が浅くても、充実した作品やポートフォリオが評価されれば、イラストレーターとして活躍できます。自身のイラストが広告に掲載されれば、一躍有名になる可能性も十分にあります。

広告イラストの仕事内容

広告イラストレーターの仕事は多岐にわたり、看板、電光掲示板、小説、雑誌、新聞、ゲーム、ウェブ、SNSなど、さまざまな媒体で掲載されます。各案件ごとに納品方法、サイズ、テイストなどが異なり、柔軟な対応が求められます。

一般的な広告イラストの仕事の流れは以下のとおりです。

  1. 受注:クライアントから依頼を受ける。
  2. ヒアリング:クライアントの要望や目的を詳しく聞き取る。
  3. サンプル提出:初期のデザイン案やラフスケッチを作成し、提案する。
  4. 再ヒアリング:サンプルに対するフィードバックを受け、詳細を詰める。
  5. イラスト制作:確定した内容に基づき、本制作を行う。
  6. 修正:必要に応じて修正を加え、最終調整を行う。
  7. 納品:完成したイラストを指定の形式で納品する。

ヒアリングや修正の頻度、その工数は金額によって変わってきます。工程のとおり、広告イラスト制作にはクライアントとの綿密なコミュニケーションが不可欠です。特にヒアリングや修正の段階では、相手の意図や要望を正確に理解し、反映する能力が求められます。

イラストレーターは単に絵を描くだけでなく、クライアントの頭の中のイメージを形にする仕事であり、そのためには高いコミュニケーションスキルが必要とされます。どんなにイラストが上手くとも、クライアントの要望を理解して最大限に理想をカタチにするスキルが必要になってきます。

フリーランスの場合、直接クライアントとコミュニケーションを取る必要があります。広告イラストの制作会社は、営業担当が窓口となることもありますが、その際も営業担当者との円滑なコミュニケーションが求められます。コミュニケーション能力が不足すると、どんなに美しいイラストを描けても、クライアントの要望を満たすことは難しいでしょう。また、掲載する媒体や状況に応じて、イラストのテイストを変える柔軟性も必要です。専門学校ではイラストの技術を教えてもらえますが、コミュニケーションの取り方までは教えてもらえないことが多いのが現状です。

広告イラストレーターになるにはどうすればいい?

広告制作会社の正社員として働く場合と、フリーランスとして活動する場合では、仕事の獲得方法や働き方が大きく異なります。それぞれの特徴と流れを詳しく説明します。

広告会社の正社員として働く場合

デザインや美術系の学校に通う
広告会社では、美術大学やデザイン専門学校を卒業していることが応募条件となる場合が多いです。これらの学校で基礎的なデザインスキル、イラスト技術、広告業界の知識を学ぶことが重要です。

ポートフォリオを準備する
学校で制作した作品や、個人で取り組んだイラストをまとめたポートフォリオを作成します。企業は、クリエイティブな発想や技術力を重視するため、広告案件を想定した作品を含めるとアピールにつながります。

広告会社に就職する
美術系の新卒採用枠や中途採用枠で、広告会社に応募します。面接や採用試験では、ポートフォリオの説明や、広告イラストレーターとしての意欲を示すことが大切です。

会社で実績を積む
正社員として広告会社に勤務する場合、最初からイラスト制作だけを担当するわけではなく、アシスタント的な業務やデザイン全般を手がけることもあります。実績を重ねながら、イラストレーターとしてのスキルを評価してもらいましょう。

▽フリーランスとして働く場合

スキルを磨く
フリーランスは即戦力が求められるため、デザインスキルやイラスト技術を独学または学校で身につける必要があります。一連の作業を自分で行う必要があるため、求められるスキルや知識は多岐にわたります。正社員とは異なり、学歴などの応募条件を気にする必要はありませんが、広告に求められるテイストやトレンドを敏感に理解するため、市場動向の研究が重要です。

SNSやポートフォリオサイトで発信する
Instagram、X(旧Twitter)、TikTok、YouTubeなどのSNSやポートフォリオサイトを活用し、自分のイラストを発信します。広告イラストレーターとしての実績を作るため、架空の広告をテーマにした作品を投稿するのも効果的です。これが営業の初動で最も重要な部分と言えるでしょう。多くのユーザーに発信し、アクションを促すよう工夫して自身の技術をアピールしましょう。

コンペやクラウドソーシングを活用する
広告案件を獲得するため、デザインコンペやクラウドソーシング(例:クラウドワークス、ランサーズなど)に参加します。ここで仕事を積み重ねることで実績を作り、信頼を得ることができます。小規模の単発案件が多いですが、駆け出しでも新規案件を取りやすく、最初のうちは利用する機会が多いでしょう。実績が積み重なると、クラウドソーシングでも継続案件や大型案件を依頼されることが増えてきます。ただし、クラウドソーシングの利用には手数料がかかる点に注意が必要です。おおよそ20%程度の手数料が引かれるため、生活の基盤となる仕事にはしづらい面があります。ゆくゆくはクラウドソーシングを卒業し、個人契約を目指すのが理想と言えます。

サービス名ランサーズクラウドワークスココナラ
サービス手数料・20万円超:5%
・10〜20万円以下:10%
・10万円以下:20%
・20万円超:5%
・10〜20万円以下:10%
・10万円以下の部分 :20%
・タスク形式の場合:20%
一律22%
振込手数料・指定銀行:110円
・他銀行:550円
・指定銀行:100円
・他銀行:500円
・3000円未満:160円
・3000円以上:無料

営業活動を行う
広告代理店やデザイン会社に直接ポートフォリオを送る、展示会やイベントで人脈を広げるなど、積極的な営業が必要です。自分のスタイルや得意分野を明確に伝えることが、仕事獲得の鍵となります。

継続的に情報発信を行う
SNSやブログを活用して、自身の活動や作品を定期的に発信することで、クライアントとの接点を増やすことができます。

正社員とフリーランスの違い

安定性自由度スキルアップ機会
正社員固定給があるため比較的安定社内ルールに沿って働く必要がある社内での指導やチームでの経験を積める
フリーランス収入が不安定な場合もある収入が不安定な場合もある
自分の裁量でスケジュールを決められる
自分で学習し、外部で実績を積む必要がある

広告イラストを仕事にするために必要なコミュニケーション能力

聞く」

クライアントの要望を聞くことが重要です。表面的な内容だけでなく、その要望に至った背景や経緯、細かな内容まで理解することが求められます。例えば、業界知識や競合他社の施策状況などを事前に把握し、クライアントと対等に話せるよう準備してからミーティングに臨むことが常識です。

依頼する側の立場になって考えてみましょう。イラストの技術が高くても、状況や背景を理解せず、提案やリードができないイラストレーターに任せるのは不安になってしまいます。それよりも、事前にある程度の情報を収集し、対等に理解しようと努力する姿勢や、施策の提案・リードができるイラストレーターの方が安心感を与えます。

また、分からないことや不明な点は必ず質問しましょう。不明瞭な点を残したままにすると、独自の判断で誤った成果物を提供してしまい、クライアントの信頼を損なう可能性があります。さらに、修正に余計な時間がかかり、効率が悪くなります。ミーティング以外のタイミングで疑問が生じた場合は、質問事項をまとめ、できるだけ手間をかけさせないよう配慮して連絡を取りましょう。

「言う」

クライアントに必要な事項を明確に伝えることも重要です。具体的には、要件定義、納期、費用、技術的な制約などをしっかりと説明することです。例えば、実現が難しい要望に対しては、その理由を丁寧に説明し、納得してもらうことが必要です。

「急ぎで1週間以内にイラストを完成させてほしい」と依頼された場合、工数的に厳しい場合は、その旨を正直に伝え、現実的なスケジュールを提案しましょう。また、デザイン要件をまとめた結果、懸念事項が出た場合はその点を指摘し、改善案を提示することが求められます。

クライアントの満足とは、要件通りの成果物の提供だけでなく、広告イラストを通じて集客力を高めることです。その目的を理解し、不自然なイラストがユーザーの心をつかめない可能性がある場合は、正直に伝え、より良い提案を行うことが大切です。

まとめ

広告イラストレーターとして正社員以上の収入を得る可能性もありますが、そのためには継続的な努力が不可欠です。インターネットやSNSを活用して自身の作品を広めることも重要です。また、クリエイティブな技術だけでなく、柔軟性やコミュニケーション能力も求められます。

安定した収入を得るまでには忍耐力が必要ですが、年齢や学歴に関係なく、自分次第で大きな成功を収めることが可能です。目標に向かって、着実にステップを進めましょう。

FAQ

Q

広告イラストとは

A

商品やサービスの魅力を視覚的に表現し、効果的に宣伝するためのビジュアルです。ポスターやチラシ、ウェブバナー、SNS広告、パッケージなど、様々な媒体で活用され、ターゲットに合わせたメッセージを伝える役割を担います。広告の意図を正確に理解し、クリエイティブなアイデアと技術で消費者の関心を引くことが求められ、バスや電車、タクシーの広告、さらには移動型広告「アドトラック」など、日常生活の中で幅広く目にする存在です。

Q

広告イラストの仕事内容と必要なスキルは

A

広告イラストレーターは、看板や電光掲示板、雑誌、ウェブ、SNSなど、さまざまな媒体で使われるビジュアルを制作します。まず、クライアントからの依頼を受け、要件や目的を詳しくヒアリングし、初期のラフスケッチやサンプルを提出。フィードバックを受けて詳細を詰め、本制作、修正を経て最終納品するという流れで作業が進みます。さらに、単に絵を描くだけでなく、クライアントの頭の中のイメージを形にするため、高いコミュニケーション能力が不可欠です。また、各媒体に合わせた柔軟なテイスト調整や納期、費用管理といった実務スキル、デジタルツールを使いこなす技術も求められます。

Q

広告イラストレーターになるには

A

デザインや美術系の学校や独学で基礎的なスキルを身につけ、充実したポートフォリオを作成することが重要です。その上で、広告制作会社に正社員として就職し、実務経験を積むか、フリーランスとしてSNSやポートフォリオサイト、クラウドソーシングを活用して実績を重ねるかを選びます。どちらの働き方においても、クライアントの要望を正確に理解し、柔軟な対応ができる高いコミュニケーション能力や、積極的な営業活動・情報発信が成功の鍵となります。